ここでは「従いまして」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「従いまして」とは?
「従いまして」は、この表現までの内容を踏まえた上で、という意味になります。
例えば、「新製品の開発は来月から行う予定です。
従いまして、今月中にその計画をきちんと立てておくつもりです」のように、これ以下の話へ続けるための布石をこの前に述べておくといった用い方をする表現です。
丁寧な表現になるので、ビジネスシーンでもよく使われており、これを崩すと「従って」となります。
どちらも口語で使うにはあまり向いていないので、文章で用いられることが多く、この表現より前の結果、こうなりましたという使い方をすることも多いです。
その場合、「この製品の売れ行きは抜群です。
従いまして、追加生産をすることが決定しました」などという使い方になります。
「従いまして」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「従いまして」は、先のような使い方の他に、誰かの指示の通りにする、または何かに準拠するといった用い方をすることもできます。
こちらの場合、「○○さんに従いまして、勉強をさせてもらっています」や、「社内規定に従いまして、その通りに提出しました」のような使い方になり、同様に「従って」と崩すことができます。
要は、 接続詞として用いるか、動詞としての使い方をするかの違いで、前者の時には先の説明の通り、この表現までの内容があることから続く話をするためのワンクッションとなると考えてよく、ここで一旦一息を入れて、うまく後の内容に続けるという文章におけるテクニックとして使うことができます。
「従いまして」を使った例文
・『明日は天気予報によると、朝から雨のようです。従いまして、開店前にお客様用の傘立ての準備をお願いします』
・『人気商品なので、在庫はこの場にある2つ限りだと聞きました。従いまして、こちらが必要な個数は揃いそうにありません』
「従いまして」の類語や言い替え
・『そんな訳ですので』
接続詞として「従いまして」と使う場合の言い替え表現で、同様にこの前までの内容を踏まえた上で、これより後の内容に続けるという用い方になります。
丁寧にすると、「そのような訳ですので」となり、どちらも口語で用いるには「従いまして」や「従って」より向いています。
まとめ
「従いまして」は、接続詞として、この前までの内容を踏まえて以下に述べる内容に続けるためのワンクッションになる表現です。
動詞として用いることもでき、その場合には誰かに指示を受けて、もしくは何かの基準に沿って行うといった意味になります。